人との関わりが少し苦手で、思いを言葉にするのが難しい子どもたち。
けれど、その中には確かに「伝えたい想い」があります。
それをどう形にしていくか。
そんな挑戦が、今まさに始まっています。
トータスキッズでは2025年4月より、
中高生を対象にした
「自己理解&進路構築支援プログラム」
をスタート。
今回はその第1期生、Aくんの物語をご紹介します。
<言葉を紡ぐことからはじまる>
Aくんは、言語や対人面に少し課題を抱える高校生。
けれど、とても努力家で、着実に前へ進む力を持っています。
「中学校に比べて、今の学校はいい人が多い。
でも、自分からうまく関われないんです。
休み時間やお弁当の時間、少し寂しい。」
そんな気持ちを、やっと言葉にできるようになったのは、トレーニングと信頼関係を重ねてきたからこそ。
まず取り組んだのは、Aくんの興味あるテーマで発言量を増やす練習。
次にステップアップとして「質問をするトレーニング」を実施しました。
最初はひとつの質問で終わってしまっていたところから、
「それはどうして?」「他には?」と掘り下げる練習を重ねていきました。
「掘り下げることによって、“あなたに関心がある”というメッセージにもなるんだよ。」
テクニックを教えるだけではなく、その意味を伝える。
目的を理解して行動する力を育てることも、このプログラムの大切なポイントです。
こうした積み重ねにより、Aくんの会話は自然に広がり、
表情にも柔らかさと自信が見られるようになっていきました。

<次の一歩──学校という「社会」での挑戦>
トータスキッズで会話がスムーズになってきたAくん。
次のステップは、学校という現実の社会で関わりを増やすこと。
「学校のどんな場面なら話せるか」
を、一緒に考えました。
共通の話題や活動があると会話は生まれやすい。
Aくんの“好き”を共通軸にできないかと、まず「部活動」に焦点をあてることにしました。
けれど、その部活は女子が多く、知り合いもいない。
入学当初も勇気が出ず、体験入部をためらっていたそうです。
そこで、Aくんと一緒に作戦を立てました。
1.部活動の先生に「体験してみたい」と話してみる。
2.その際、「同じ中学の先輩がいるか」を聞いてみる。
少し迷いながらも、Aくんの口から出た言葉は――
「やってみます。」
<「やってみる」が教えてくれたこと>
初回の体験では、先生がいて安心できたと話してくれました。
けれど2回目は先生が不在で、どう話しかけていいかわからず戸惑ったそうです。
それでも、挑戦したことが何よりの一歩。
でも、それでとどめるのではなく、行動を振り返りながら、
「次にどうすればうまくいくか」を一緒に考えました。
支援の本質は、個人と環境のアセスメントのもと、
「できるようになるまでの道筋」を見立て、
仮説を立て、実践し、検証し、次に活かす。
その伴走のプロセスにあります。
Aくんの「やってみる」という勇気。
そして、その挑戦を成功に繋げる、失敗してもそれを踏まえて、次は必ず「できた!」つなげていく専門家の関わり。
このプロセスこそ、まさに“伴走型支援”の真髄だと感じました。
<トータスキッズの想い>
私たち支援者は、子どもの行動の背景をアセスメントし、
「どうすれば成功体験を積み、自走できるか」を常に考えています。
Aくんのように、ひとつの挑戦から世界が広がっていく。
その瞬間を、本人・保護者・支援者が共に喜び合えることこそ、支援の醍醐味です。
Aくん、これからも一緒に、
Aくんらしい未来図を描いていこうね。
*トータスキッズでは、自己理解×対話で未来を描く力を育てる「自己理解とコミュニケーションプログラム」の利用者募集中。公認心理師監修のプログラムで、自分の想いを言葉に。まずは事業所見学から。
ご連絡お待ちしています。

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「困った…」を
「できた!」に変える支援の場
トータスキッズ
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