トータスキッズ支援事例:「伝えたい。でも、気づいてもらえない」―ことば以外の伝え方を増やす

トータスキッズ支援事例

― 相手の手を取る「クレーン」から、肩をトントンして伝える方法へ ―

「ことばは出ていないけれど、伝えたいことはたくさんある」
「欲しいものがあると、大人の手を取って伝える」
「家族には分かるけれど、学校や地域でも伝わる方法を増やしたい」

そんなお子さんはいませんか?

今回は、発語のない小学3年生の「伝える方法」を広げた事例です。

■ 相手の手を取ることも「伝える」方法

本人は、欲しいものがある時、相手が自分に気づいていれば、手を叩く動作で要求を伝えることができます。

一方、相手が後ろを向いているなど、自分に気づいていない時には、相手の手を取る「クレーン」で伝えることが多くありました。

クレーンも、本人にとっては、

「こっちを見て」
「これが欲しい」

と伝えるための大切なコミュニケーションです。

実際、相手の手を取れば気づいてもらえ、要求も実現します。

ただ、突然手を取られると相手が驚くこともあります。これから年齢が上がり、関わる人や場所が広がっていくことを考えると、より多くの人に分かりやすい方法も持っていた方がよい。

そこで、「クレーンをやめさせる」のではなく、「伝わる方法をもう一つ増やす」ことにしました。

■ 「気づいてほしい」時は、肩をトントン

練習に使ったのは、本人が「欲しい!」と思いやすいパズルの最後のピースやシャボン玉です。

指導員があえて後ろを向き、本人が要求したくなる場面をつくります。

そしてクレーンが出る前に、肩を見えやすい位置に出して「トントン」と肩を叩く動作を見せます。

本人がまねをして肩を叩いたら、指導員はすぐに振り返り、欲しかったものを渡します。

「肩をトントンする」
↓
「相手が気づく」
↓
「自分の要求が伝わる」

という経験を積み重ねました。

できるようになるにつれて、肩を目の前に出す手助けも少しずつ減らしていきました。

■ 練習した「トントン」が、学校でも!

現在では、指導員が後ろを向いていても、自分から肩を叩いて気づいてもらえる場面が増えています。

そして学校でも、うれしい変化がありました。

先生が後ろを向いていた時、自分から先生の肩を叩き、振り返ってもらってからトイレの要求を伝えたそうです。

トータスキッズで練習した方法が、実際に必要な学校生活の中でも使われ始めています。

■ 「話せる」だけがコミュニケーションではない

次に目指すのは、さらに伝え方の選択肢を増やすこと。

今できている「手を叩く」と写真カードを活かし、

「相手の見える位置へ移動する」
↓
「手を叩いて気づいてもらう」
↓
「写真カードを渡して要求を伝える」

という、身体に触れなくても伝えられる方法にも広げていきます。

ことばがなくても、「伝えたい」はあります。

大切なのは、今ある伝え方を否定するのではなく、その子にとって分かりやすく、家庭・学校・地域でも「伝わった!」を増やしていくこと。

トータスキッズでは、その子が今持っている力を土台に、使えるコミュニケーションの方法を一緒に増やしていきます。

「ことば以外の方法で要求を伝えている」
「家族以外の人にも伝わる方法を増やしたい」
「その子に合ったコミュニケーション方法を育てたい」

そんなお子さんとご家族に、ぜひ一度トータスキッズを知っていただけたらと思います。

まずはご見学・ご相談から、お気軽にお問い合わせください。

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