トータスキッズ支援事例:「終わりました」が言えない―“何を・いつ伝えるか”を見えるようにしたら

トータスキッズ支援事例

― 半年後の就労を見据え、「自分から報告する」を育てる支援 ―

「作業はできるのに、終わったことを伝えられない」
「困っていても、自分から助けを求められない」
「何と言えばいいか分からず、固まってしまう」

そんなお子さんはいませんか?

今回は、半年後に就労を控えた高校3年生の事例です。

Nくんは、決められた言葉やタイミングが分かっている場面では、報告や援助要求ができます。

一方、慣れていない場面では「何を言えばいい?」「いつ言えばいい?」が分からず、作業が終わっても報告せず、次へ進んでしまうことがありました。

就労では、仕事ができることに加えて、

「終わりました」
「確認をお願いします」

と相手に伝えることも大切なスキルです。

そこで、「もっと自分から報告しよう」と求めるのではなく、報告できる環境をつくることから始めました。

■ 「何を言う?」を見えるように

まず、パソコンの横に、

「終わりました」

と書いたカードを置きました。

言葉を覚えておく必要はありません。分からなくなったら、自分でカードを見て確認できます。

■ 「いつ言う?」も見えるように

次に、作業前に「ここまで終わったら報告する」と一緒に確認。

さらに課題の途中にも2~3か所、

「ここまでできたら報告」

というポイントを設定しました。

つまり、

何を言うか+いつ言うか

の両方を見えるようにしたのです。

そして報告できた時には、

「自分から報告できたね」

と、その行動を具体的に認めました。

■ 自分からの報告が「0回→2~3回」に

こうした支援を組み合わせた結果、1回の支援の中で自分から完了報告できる回数は、0回から2~3回へ増えました。

支援者に声を掛けられるのを待つのではなく、自分でタイミングに気づき、

「終わりました」

と伝える姿が見られるようになっています。

本人に「紙がある方が忘れずに報告できそう?」と尋ねると、「うん」と頷いていました。

■ 「本人が頑張る」だけを自立にしない

半年後には就労が始まります。

だからこそ私たちは、「カードがなくても頑張って報告できるようにする」ことだけをゴールにはしていません。

Nくんには、視覚的に示されることで、理解し、行動に移しやすくなるという強みがあります。

今後は、

作業する→報告する→確認を受ける→完了

という流れそのものを視覚化し、より自分で動ける仕組みを作っていきます。

そして、「どんな環境や手がかりがあれば、自分の力を発揮できるのか」を整理し、就労先にも具体的な支援方法として引き継いでいく予定です。

できないことを、ただ練習するのではなく、
「どうすればできる?」を考える。

トータスキッズが大切にしている支援の一つです。

「自分から報告・相談することが難しい」
「困っても助けを求められない」
「進学や就労に向けて、自分で動く力を育てたい」

そんなお子さんとご家族に、ぜひ一度トータスキッズを知っていただけたらと思います。

まずはご見学・ご相談から、お気軽にお問い合わせください。

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